車両感覚を身に付けることは運転操作において非常に大切です。
しかし、運転席からは目に見えない部分も多く、また感覚のズレなどにより実際と異なることがほとんどです。
一般的な普通車のサイズは下の図の通りです。
※ホイールベース・・・前輪と後輪の中心点の距離
そして運転席からの死角は下の図の通りです。
特に前方の死角が4~5mあるということは運転席からは車1台分手前が見えていないという事になります。
カーブで上手く曲がれない人は近くの地面を見ながら白線に合わせていませんか?
車はタイヤで曲がります。しかし、前方は4~5m手前が見えていません。タイヤがカーブに差し掛かった時にハンドルを切りましょう。
まずはタイヤの位置を手前にイメージしながらハンドル操作を行いましょう。ただし、目線は先の方へ向け曲がるラインをイメージしておきましょう。
実際の運転では状況に応じて走行位置を変える必要がありますがその為には左側方の車両感覚が非常に大切になってきます。
しかし、運転席から離れている為左側方の車両感覚はつかみにくいです。
では、どうすればいいのか?それは上記の死角を理解しタイヤの位置を理解することです。
どんな車でもタイヤの位置がイメージできないとハンドルを操作するタイミングが掴めません。
では下の写真を見て下さい。
これはLRそれぞれの白線を左右のタイヤで踏んでいるのですが白線の見え方を理解する必要があります。
では白線に延長線を加えてみましょう。
右のタイヤは右足のつま先あたりを通過します。思っているより内側にタイヤがありますよね?ダイヤはボディよりも少し内側に存在します。
次に左のですが、、、
上の写真のように左の白線はフロントガラスのおおよそ真ん中あたりに見えている状態です。
では、左の白線を踏まないように少し右へずらすと、、、
このように見えます。車線や縁石がフロントガラスの中央付近より10~15cmほど左に見えていると、車両との間隔は50cmぐらいになっています。
ちなみに上の状態を外から見ると
このように見えます。このように白線を基準に走行位置の目安を身に付けていきましょう。
以上を踏まえて白線の見え方を意識して次の動画を見てみましょう。
特に左右(特に左)の線がボンネットのどの位置に見えているか注目して下さい。
次に前方感覚ですが
上の写真の位置関係を理解しましょう。①は車の先端、②は右前輪タイヤの位置を示します。
運転席からは①の線がミラーの少し下に見えます。実際の停止線だとギリギリすぎるのでミラーと①の線を重ねるようにしたりして停止位置の感覚をつかみましょう。
運転席からと実際の感覚のずれを理解する、白線などの目安を作ることが車両感覚の第一歩です。
内輪差とは、車の前輪と後輪が描く軌道の差の事です。
そのため内輪差を意識しないと後輪を縁石にぶつけたり歩道に乗り上げたり、狭い道路で車のボディーをこすったりといった事故につながります。
内輪差はホイールベースの約1/3となるのでホイールベースが2.7mの車であれば内輪差はおおよそ90cmになります。
その為ハンドルを全部切ると前輪が通る軌跡より後輪は最大90cm手前を通ることになります。
ハンドルを切る際は後輪タイヤの軌跡を考えて操作を行ってください。
その上で大回りにならないようにハンドル操作を行う必要があります。
実際の練習では後輪をわざと脱輪させたり左のミラーを下げるのも効果的です。