自分の運転が原因で交通事故を起こしてしまった場合、その責任は自分にあり相手への損害賠償などが発生します。
相手がケガをした場合はその治療費、車や物を破損させて場合は修理費などを支払わなければなりません。
保険とは、このケガや入院などの治療費や車の修理費などを保険会社が負担してくれる制度です。
保険制度が存在しなければその全ては本人が全額負担することになります。
自賠責保険とは原動機付自転車を含むすべての自動車は必ず加入しておかなければならない保険です。
たとえ事故を起こさなくても、自賠責保険(共済)に未加入で運行した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金
自賠責保険(共済)の証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が科せられます。
また無保険での運転は交通違反となり違反点数6点が付され、即免許停止処分となります。
また保険の対象は対人賠償責任保険のみ。で、しかも傷害・死亡・後遺障害それぞれに支払限度額が設けられています。
つまり、相手の車や物に対しては1円も支払われません。
現実的に言ってしまえば自賠責保険だけでは相手への損害賠償は賄えないということです。
自賠責保険では対物への保障はないので、車や物を破損した場合は全く役に立ちません。
そこで自賠責保険では補えない部分を保証するために任意保険が重要となってきます。
任意保険とは、自分で契約する事が出来る保険で様々な会社・保険内容があり自分にとって必要な保険を選ぶことができます。
主な保険は7つあり下記となります。
自分の車が起こした事故によって、相手が怪我をしたり死亡してしまった場合にその損害賠償金を保証する保険です。
自賠責保険が対応しきれなくなった分を補完する為の保険ですが、補償額の上限を定めない「無制限」の補償を選択するのが普通です。
この保険はあくまでも「対人」ですので、自分やその家族、あるいは加入した車を自分以外が運転していた場合は適用外なります。
交通事故によって、破損した自動車など壊れた物(壁やガードレール、電信柱など)の修理代にあてらられる保険です。
自賠責では物的な損失に関しては、何の補償もされません。そういう意味でも対物保険は任意保険の基本です。
自分が任意保険に加入する場合、この対物も万が一を考えて補償限度は「無制限」にしておくと安心です。
加入している車を運転していた人や同乗者が怪我を負ったり死亡したりした場合に契約した定額の保険金が下りる保険です。
交通事故の被害者になった場合は相手の対人保険が適用されるので直接関係ないかもしれませんが、同乗者として怪我を負ったりした場合は
この保険が使われる可能性があります。
搭乗者傷害保険が契約した定額しか保険金が支払われないのに対して、人身傷害補償保険は治療にかかった実費が全て支払われるなどのメリットがあります。
保険加入する際に、搭乗者傷害保険と人身傷害補償保険どちらか片方に入っておけば、問題ないという保険会社もある一方
保険金の掛け金がそれほど変わらないので、両方加入しておくと良いと勧める保険会社もあります。
加害者自身の怪我や物的損害は、加害者が加入している自賠責保険では補償されません。
そうした完全に自己責任の交通事故でも補償される保険です。
最近の保険は対人保険に加入した場合、自動的にこの自損事故保険も付加られるのが一般的になっています。
完全に自分の責任である自損事故、あるいは車両の盗難など、損害を補償してくれる相手がいない場合に有効な保険になります。
任意保険に加入する場合はおすすめですが、やはりこれも交通事故の被害者になった場合には、直接関係のない保険です。
事故を起こした加害者が任意保険に加入していない“無保険車両”だった場合や、保険に入っていても契約条件の違いによって
加害者の保険会社から保険金が支払われない場合に役立つのがこの保険です。
任意保険の加入率は80%を越えていると言われていますが、まだ20%近くは無保険車が走っているわけで
単純計算すれば10台の車のうち1、2台は無保険車が混ざって走っているということです。
任意保険は強制ではないから入らないと考える人がいるかもしれませんが自賠責保険だけでは事故を起こした時にかかる費用を全て補えない可能性が高いです。
任意保険に加入しておけば対人補償も対物補償も十分な金額が支払われるだけでなく事故後の対応も任せることができるのでやはり安心です。
一般的に年齢が若い方ほど保険の費用は高くなりますが、家族の保険に入ったり1日限定の保険などもあります。必要に応じた保険を選択しましょう。
自分のためにも万が一事故を起こしてしまった時の相手のためにも、任意保険には加入しておくことをおすすめします。